中央大学人文科学研究所研究叢書 36



現代中国文化の軌跡

中央大学人文科学研究所 編


・A5判 352頁
・定価:本体 3,800円(税別)
・ISBN 4-8057-5326-9
・2005年発行
                  


 文学や語学といった単一の領域にとどまらず、時間的にも領域的にも相互に隣接する複数の視点からその特色をえぐり出し、変貌著しい現代中国文化の混沌とした諸相を幾多の方法論によって捉えようと意図した論文集。文字改革論争、文明戯の映画化、漫画の三毛の今昔、台湾新文学、俳句と漢俳、日本の蘇軾研究、茶と「非茶」文化、洪峰における小説の文体、そして現代文学年表。これは、けっして一筋縄ではいかない現代中国文学を、ある一つの固定した像としてではなく、あくまで多角的流動的に捉えるための試みであり、その実践である。





主要目次

中国文字改革論争の過去と現在
   ――漢字をめぐるナショナリズムの変遷――
中央大学文学部教授 讃井 唯允
一 文字改革運動の発端
二 進化論思想の受容
三 言語進化論と文字進化論
四 近代ナショナリズムの醸成と国語統一運動
五 マルクス主義の呪縛とラテン化新文字運動
六 新中国の文字改革論争
七 ピンイン公布をめぐる欺瞞性
八 ラテン化論から一語双文制論へ
九 漢字優越論の台頭
十 新しいナショナリズム 中華思想の復活





文明戯の映画化について
中央大学文学部教授 飯塚  容
一 はじめに
二 張石川と鄭正秋
三 文明戯の『空谷蘭』
四『空谷蘭』の映画化
五『梅花落』の場合
六『貴人与犯人』から『姉妹花』へ
七 おわりに





張楽平の漫画『三毛今昔』の今昔
中央大学文学部助教授 材木谷 敦
一 はじめに
二『開放日報』掲載時と一九六一年版単行本の比較
三 一九六一年版単行本とその後の単行本の比較
四 おわりに





台湾新文学建設論議(一九四八─  四九年)について
中央大学文学部教授 陳 正 醍
一 はじめに
二 台湾新文学建設論議の発生と展開
三 台湾の「特殊性」の認識をめぐって
四「日本統治の影響」をめぐって
五「中国−台湾」関係の定位をめぐって
六 おわりに





日中定型小詩の可能性 
中央大学商学部教授 渡辺 新一
一 はじめに
二 漢俳という名の起こり
三 俳句漢訳受容史
四 漢俳がなげかける問題
五 おわりに





長尾雨山と蘇軾
中央大学商学部助教授 池澤 滋子
一 はじめに
二 長尾雨山と「寿蘇会」、「赤壁会」
三「寿蘇集」について
四 長尾雨山の作品について(一)
五 長尾雨山の作品について(二)
六 長尾雨山の蘇軾観





中国における茶文化の復活
   ――「茶」と「非茶」の世界――
中央大学総合政策学部助教授 彭   浩
一 はじめに
二 茶文化の起源と発展
三 茶館から茶芸館へ
四「茶」と「非茶」の世界
五 おわりに





小説のセンテンス  洪峰の文体
中央大学商学部教授 山本  明
一 はじめに
二 センテンスの「短さ」について
三 文体の「変化」について
四 文体の同質性について
五 おわりに





中国の現代文学とつきあうための略年表
(一九七六〜八六年)
中央大学名誉教授 井口  晃
 

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