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叢書・ウニベルシタス 1066
図像の哲学  いかにイメージは意味をつくるか
ゴットフリート・ベーム
塩川千夏・村井則夫
訳 (法政大学出版局 2017年9月刊)
意味の理解を言語に限定しない新たな解釈学。

ガダマーの薫陶を受け、ブレーデカンプと並ぶイコノロジーの第一人者による最新の成果。
洞窟壁画や中世の宗教画からハイデガーのスナップ写真、ウォーホルなど100点を超す図版をオールカラーで掲載。

本書は、現代の形象論の展開を踏まえながら、ベーム自身の積年の「像の解釈学」を具体的に展開した論集である。
豊富な美術的知識を背景に、洞窟壁画からモダンアートにいたるまで、多彩な事例を図版とともに取り上げ、呈示についての原理的考察から始まり、図像と意味の相互性、風景画と自然像の関係の分析、デッサンの現象学、装飾の図像論など、形象・図像をめぐる多岐にわたる問題を論じている。
さらには、像そのものを原理的に否定する聖像破壊の運動や、具象物の描写から離れた抽象絵画、そして絵画技法の伝統そのものをテーマとするモダンアートの動向など、本書で展開される議論は、形象論の主要な問題を拾い上げ、その拡がりを実感させるものである。
また、哲学書には珍しく、掲載された図版のほとんどがカラーであるというのも、形象論のあり方を際立たせ、人文書の新たな姿を印象づける。(中略)

形象論の概略を要領よく紹介する本書が、読者にとって、現代の哲学的動向の手引きとなることを願ってやまない。
訳者あとがき より

■目  次■
はじめに 画像の魅力、画像の議論
第1章 「見せること」の背景
「像」の直示的根底
第2章 言語の彼方 第8章 図像の連続的活動
画像の論理のための覚書 近代におけるジャンルと図像
第3章 聖像破壊(イコノクラスム) 第9章 表現と装飾
廃棄、止揚、否定 アンリ・マティスによる絵画の変貌
第4章 開けた地平線 第10章 未規定性
自然像の歴史 図像の論理のために
第5章 眼と手のあいだ 第11章 概念と図像
認識の装置としての図像 ソクラテス的問いの限界
第6章 イコン的知 第12章 絵画の力
モデルとしての図像 「精神病患者」の芸術と絵画の言説
第7章 痕跡と感知力 第13章 存在の増加
デッサンの考古学 解釈学的反省と図像芸術
訳者あとがき  ・・・ 村井則夫
人名索引

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