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都区内支部連絡会・東京練馬区支部

著名なヴァイオリニスト 大谷康子さんの講演会開催

▽11月7日
▽Coconeriホール

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 11月7日(水)東京・練馬区Coconeriホールにて、都区内支部連絡会総会及びヴァイオリニスト大谷康子さんの講演会「ヴァイオリニスト今日も走る!」を実施した。主催は東京都区内支部連絡会、共催東京練馬区支部、大学からは大村理事長、学員会からは久野会長、大木田、水津両副会長にご臨席を賜り、一般の方を含め280名の参加者を集め大盛況となった。司会は昭和49年卒の杉本副支部長が担当。冒頭、富永東京練馬区支部長が主催者として挨拶。大谷康子さんの略歴紹介の後、講演となった。

 ご自身の紹介から始められ、長年練馬の中大グランド前に住まわれて中央大学とは縁があったこと、練馬区には30年在住、現在練馬区文化振興協会理事長を務められていることなどを語られた。コンサートではないのでフル演奏ではないが、クライスラーの「愛の喜び」を披露され、音楽を人々に身近に感じてもらい広めることに尽力したいと語った。ヴァイオリニストとして、ソロ演奏やピアノとの協奏、さらにオーケストラとの共演と、日本全国また海外と飛び回り、大変忙しい日々を送られている一方、東京音楽大学の教授として40人を指導されている。さらに、テレビ番組「おんがく交差点」(BSテレ東・毎週土曜日朝8時)をお持ちで、春風亭小朝師匠とともに司会と演奏をされ、実は1か月分5本を朝から夜までかけて1日で収録し、衣装も20枚、靴も30足持って行くという裏話もあった。
 2歳でヴァイオリンに出会い、8歳で国連での演奏を含む米国派遣演奏旅行に全国から10人の内の1人に選ばれ大喝采を浴びた経験から、ヴァイオリニストの道を目指すきっかけとなった。その後、東京芸術大学に進み博士号を取得、その頃から子供や学生に分かりやすくクラシック音楽の素晴らしさを教えたいとプロを目指すことになった。
 ここでディズニーの「星に願いを」と「ウインナーワルツ」を弾かれ、クラシックは高尚であると敬遠せず、子供たちには分かり易い曲を選んであげることが大切と話された。また、エルガーの「愛の挨拶」とヴェートーベンの「春」を例に出して弾かれ、演奏する側は作曲家の意図を伝える弾き方が大切で、どのような気持ちでこの曲を作ったのかを理解してその感情を込めて弾くのと、そうではないのとではまったく曲が違ってしまうことを強調された。音楽は人の心に響き、いい気持ちにさせたり、元気が出たりするものであり大きな力を持っている。子供は小さい時から本物の良い音楽に触れさせることが大切である。海外では、空港や施設にピアノが置いてあり誰でも自由に演奏できる環境を作り、音楽を身近なものにしている。大谷さん自身も、パリの空港でピアノを弾いている人に合わせヴァイオリンを取り出し演奏し、喝采を受けた経験があるという。
 大谷さんのこうした活躍を本にしてはどうかと話があり、今般、講演会の演題でもある「ヴァイオリニスト今日も走る!」を上梓、楽天ブックスのクラシック部門では売り上げ1位となった。これからも本物の心に響く音楽を届けることで世界を変えてゆきたいと述べた。

 続く質問コーナーでは、一般参加の89歳の紳士が挙手し、大谷さんのヴァイオリンについて尋ねた。 大谷さんのヴァイオリンはピエトロ・グァルネリといい、ストラディヴァリウスと双璧の名器で、今から310年前1708年に作られたものである。日本史でいえば徳川綱吉時代、赤穂浪士討ち入りの頃の作品であり、20代でめぐり逢いずっと使い続けている大切な愛器である。弓については何とナポレオン3世のコレクション3本の内の1本で、金色の王冠にNのサイン入りである。そして講演の最後に、大谷さんが愛器でモンティーの「チャルダシュ」を客席まで下りて歩きながら弾いて回ってくださった時には、多くの人が感動で目を潤ませていた。

 大谷さんの気さくな人柄とクラシック音楽にかける思いが聞けた、素晴らしい感激の講演会であった。地域の方も大勢参加いただき、母校のイメージアップにも大いに寄与した。講演会終了後は、大谷さんも参加していただき集合写真を撮り、会話も弾み楽しく和やかな懇親会となり、校歌・エール・惜別の歌斉唱後、盛会のうちに閉会となった。今後、益々こうした活動を続け、中央大学の発展に尽くしたいと強く思った。

(支部長 富永 健一郎)



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