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バレーボール部後援会 座談会

中大から世界へ羽ばたけ! バレーボール部を躍進させる後援会

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中大から世界へ羽ばたけ!
バレーボール部を躍進させる後援会

2018年(平成30年)3月26日



写真提供:中大スポーツ新聞部 石川 祐希 選手     写真提供:中大スポーツ新聞部 都築 仁 選手

 全日本インカレ最多15回の優勝をはじめ、輝かしい実績を収めてきた中央大学バレーボール部(以下、バレー部)。今後もバレー部を高めていくために、ひいては日本のバレーボール界を盛り上げるために、2016年(平成28年)1月、「中央大学バレーボール部後援会(以下、後援会)」が設立されました。選手の海外留学やチーム遠征などの資金的なサポートをはじめ、多角的な方面からの支援を行っています。そこで今回は、後援会立ち上げの中核となった学員3人と現役監督をお招きし、その趣旨や、バレー部の未来についてお話いただきました。

川島 正博 氏(昭55経) 後援会幹事長 両総観光代表取締役、南甲倶楽部常任理事

二宮 恒彦 氏(昭55経) 後援会事務局長 インテックワン代表取締役、VOB、南甲倶楽部会員

松永 理生 氏(平16商) バレーボール部 チームアドバイザー “THE FUTURES” PROJECT 後援会 理事

豊田 昇平 氏(平19商) バレーボール部 監督

(以下、敬称略)

思いが結んだ後援会


川島 正博 氏
松永 そもそもの発端は、2012年(平成24年)に遡ります。当時私はバレー部の監督を務めていて、高校生だった石川祐希(平30法※1)をスカウトしていました。しかし高校の先生は「就職を考えると大学に行かせたいが、バレーのレベルが上がらないならこのまま企業に行かせたほうがいい」と一蹴。それが本当に悔しかった。確かに当時の大学バレー界は芳しくありませんでしたが、石川を進学させる以上は世界に通用する選手に育てることを使命としていましたし、バレー部を強くして応援してくださる方々へ恩返しすることを責務に据えていました。結果としてはその悔しさがバネになり、スカウトは成功しました。そこで改めて、これからのバレー部に何が必要かを熟考し、二宮さんに相談を持ちかけました。

二宮 チーム強化のため、海外遠征を行いたいという話を聞きました。費用を尋ねると、約500万円。OB会の資金では賄えない金額でしたが、私も奮起しました。さまざまな道を模索するなかで、白門55会の同窓であり、スポーツ愛のある川島さんに声をかけました。石川が入学した2014年(平成26年)前後から試合観戦を共にし、2015年(平成27年)秋季リーグ戦の優勝祝賀会で、松永くんと一緒に胸中を打ち明けました。

川島 バスケや駅伝など、同期の絆が高じて応援し続けているスポーツがあります。そのなかで、バレー部の試合にも同じような感動がありました。プレーはもちろんですが、選手もスタッフも気持ちいい人物ばかり。健やかな風土に絆されていました。だからこそ、祝賀会の場で「後援会をつくろう」と明言できました。せっかくいい選手がいて、結果が出ているこの時期を逃してはならないと。

二宮 ちょうど石川の活躍からファン層が広がり、大学バレーボールの認知が高まっている時期でもあったので、ファンの方々にも会員になってもらえるような仕組みも相談しました。

川島 広く援助を募るために会費を抑えることや、企業スポンサーについても南甲倶楽部の先輩方や仲間にご支援をいただけるような働きかけを提案しました。

松永 すべてがとんとん拍子(笑)。会長候補についても、その場で決まってしまいました。

川島 動きは早いほうがいいですからね(笑)。重しがきいて、かつスポーツに理解のある人物を考えていくと、白門55会同窓の株式会社豆蔵ホールディングス・荻原紀男社長の名が挙がりました。後日、無理を承知でお願いに上がったところ、ご快諾いただきました。あとは組織の要となる事務局長に、二宮さんを推しました。

二宮 後援会の設立については、バレー部OB会の理解と協力が不可欠です。そこでOB諸先輩には「バレー部を強くしたい、海外でも通用する選手を育てたい」旨を膝を突き合わせて話をさせていただきました。ご賛同をいだだく一方で、厳しいご指導も賜りました。「外部から資金を集めるならば、クリーンな決算報告に加え、ファンサービスも重要になる。全うできるのか」。バレー部の未来を思うが故の叱咤。襟を正す思いでした。

支援が大きな力に


松永 理生 氏
二宮 2016年(平成28年)1月、趣意書を作成して発足会を実施。同年4月に正式な設立となりました。周知のため、ホームページを通じてファンの方へ告知をしたり、リーグ戦でもチラシを配布。学員にも案内を出しました。その結果、初年度にも関わらず学員会員76人、一般会員308人にご賛同をいただきました。

豊田 私は6月にコーチとして赴任し、今年から監督に就任しています。現場の責任者としてのプレッシャーはありますが、応援に来ていただいけることが大きな力になっています。チームとしても、インカレ直前に韓国遠征を敢行することができ、地元の大学やサムスンのBチームと練習試合をみっちりこなすことが可能に。チームのボトムアップになっています。

松永 選手たちには、後援会の援助で海外遠征に行けることを教育として伝えています。当初は、練習場にファンやメディアの方が来ることに戸惑ったと思いますが、段階を踏みつつ対応できるようになってきています。支えられているという意識が、自律を芽生えさせたと思います。

川島 とはいえこうした後援会は、過剰な干渉によって選手に余分なストレスを与えかねません。選手たちが純粋にバレーに打ち込める環境を整えるため、「金は出しても、口を出さない」ことを共通認識にしています。贔屓の引き倒しはやがて何らかの歪みを生みます。実際にそうした発言を耳にしたり、現場に出くわすこともありますから。

さらなるプロジェクトへ


豊田 昇平 氏
二宮 現在では、より多くの方にご支援いただけるよう、会員限定の練習見学会を年5回実施しています。初回は100人限定でしたが、それ以上の応募をいただき抽選になるほどでした。選手との2ショット写真が撮れることも評判を呼び、今では300人規模に拡大しています。

松永 さらに昨年からは、「フューチャーズ」という新プロジェクトも実施しています。これは、若手の有望選手を「海外に派遣する」「発掘する」「育成する」ことを軸に、日本バレーボール界の底上げを目指すもの。現在、4人を海外派遣しています。

二宮 松永くんと長年にわたって話をしてきたのは、2020年の東京オリンピックに、中大現役選手・OBを4人送り込むこと。難題ではありますが、事実リオ最終予選には中大OBが4人入っているため、決して絵空事ではないと思っています。

豊田 2020年には、同プロジェクトからセリエBに留学している都築仁(法1※2)が4年生になるため、現役では彼が軸になると思います。一方で、日本のバレーボール界が強くなるためには、一人でも多くの選手が海外に目を向け、世界基準になることが必要です。厳しい環境の下で、言葉、メンタル、技術の壁を越え、日本のバレー界に還元していくこと。それが次世代の選手に浸透すると、よりよい循環が生まれると思います。

松永 都築のケースでは、1年次にあえてセリエBに留学させませした。翌年の契約を見越し、試合に出られる環境をつくる狙いがあるためです。選手たちにとっては大学で勝つことも大事ですが、未来を見据えた動きがより重要です。本人たちの思いを尊重しつつ、将来につながる留学を常に模索しています。

川島 単に中大が勝ち続けることだけを考えれば、もっと効率的な方法はあるでしょう。しかしもっと広い視座から日本のバレーボール界を見据えているからこそ、そういう判断ができるのだと思います。フューチャーズの話が外部から来たときも、最初は大学に相談しました。しかし、請け負えないということで我々が主導に。大学ができないことを後援会が担うのは画期的な試みです。こうした動きがどんどん広がってほしいですね。

未来のバレー界のために


二宮 恒彦 氏
二宮 大学の運動部が大きな大会で勝ち続けるのは、非常に難しいことです。実業団と違って選手が入れ替わっていきますから。そういった条件下で部を強くするためには、スカウトの成否がカギを握っています。ところが石川のようなスター選手が入った翌年の勧誘は、厳しくなるのが常識。その選手がいる間は、出場機会がないからです。

松永 しかし後援会の設立によって留学や海外遠征に行ける環境が整い、「中央大学に来れば、世界にチャレンジできる」ことを積極的にアピールできるようになりました。その認識が高校側にも生徒側にも伝わり、多くの学生が志望してくれています。

二宮 今後は引き続き優秀な人材を確保していくとともに、「育成」に注力。松永くんを中心に、バレーボール教室を開催していきます。2月には、日野第七小学校の5年生100人に対して実施。また6月には、新潟上越地方の小中学生約200人を対象に開催を予定しています。

川島 松永くんや豊田監督はすでに、2024年、さらには2028年のオリンピックに向けて、中大のバレー部またはOBがどれだけ活躍できるかを視野に入れていると思います。ひいては日本のバレーボール界そのものの隆盛を意識しているでしょう。我々後援会はその後ろ支えとして、全力でバックアップしていきたいと思います。

※1 石川 祐希…バレーボール全日本男子のエース。2014年、2016年にイタリア派遣を経験。
※2 都築 仁…次世代のエース候補。2018年2月20日から1カ月間の留学。

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