本研究目的は,乾燥耐性,塩耐性を有する陸生ラン藻を用いて荒廃土壌等の修復に有効な被覆資材を開発することである。その目的の達成のためには,Nostoc sp. HK-01の持つ耐乾燥,耐塩機構を解明し,その生物学的特性を十二分に生かした資材を開発せねばならない。我々はこれまで分子生物学的な解析から,乾燥および高塩濃度条件における陸生ラン藻の遺伝子発現状況DNAマイクロアレイ技術を駆使して解析してきた。その結果,乾燥および高塩濃度条件下では,ある特殊な遺伝子群が発現していることを発見した。今後は以下の項目について具体的に研究を推進する。
1)耐乾性ラン藻の耐乾機構解明:本項目の目的は,ラン藻の耐乾性の機構を解明し,耐乾性の強い土壌性ラン藻の作出を可能にすることである。そのために乾燥ストレスの細胞内情報伝達機構を明らかにし,また,乾燥に応答して発現する遺伝子を検索,同定することである。
2)耐乾性ラン藻の利用による乾燥土壌修復技術の開発:本項目の目的は,耐乾性ラン藻を用いて乾燥及び荒廃土壌の修復,改善を可能にすることである。そのために,日本各地からイシクラゲ(Nostoc)を採取する。また耐乾性ラン藻の人工培養技術を開発し,土壌被覆効果,水分保持能力,植物への育成等の評価を行う。
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